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Blind Alley

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魔力吸収

魔力吸収

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・触手×ブロッサム。自給自足しようと思って呟いていたらフォロワーさんにいいねという名前のGOサインを貰ったのでらくがきですが描きました。ついでに軽く文章も付けました。

「ぐっ、この程度……!」
 寂とした森の中に、青年の声がひとつ零れ出る。年齢は十代後半ほどといったところだろうか。張りのあるその肉体は、触手に絡み付かれている。
 彼にとっては異なる世界での旅の最中の事である。当然油断していたわけではない――そうだったとしても、彼は意地でも認めないだろう――、巡り合わせが悪かったのだろう。かすかに蛇が這うような音を聞いた次の瞬間にはもう、四肢を捕らえられていて。
(解けん……!? 突然変異か何かか?)
 紐のような触手を自由に操るその生物は、彼の世界のそれに当て嵌めるならローパーに極めて近い。捕らえた生物や、大地や木々に点在する魔力を啜って生きる下等生物だ。捕らえられたところで、魔力を肉体強化に使用している彼の力なら容易く引きちぎられるはず――なのだが、太い物では人間の腕ほどもある触手達はがっちりと絡んで離れない。良質な魔力を食らって規格外の力を得た個体か、それともこの世界のローパーはどれも強靭なのか。
(媒体や材料に使うのに興味が湧いてきたが……結構まずいかもしれんのお、この状況)
 魔力は全身を巡っているものだが、特に濃く滲み出る場所がある――粘膜だ。

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「っ……!」
 効率良く餌を摂取するために、触手は行動を開始する。服の隙間からするすると入り込み、若い魔法使いの肉体を好き勝手に這い回る。じっとりと湿った感触の不快さに彼は眉をひそめる。四肢が使えないならば、何かしらの魔法で応戦するべきなのだが、這われるだけで魔力の流れを掻き乱され、思うように組めないのだ。そして下手をすれば、詠唱の際の魔力の流れを感知してもっと活発に動き始めてしまうかもしれない。
 魔法を扱う人間の脱走を防ぐために、ローパーの群れと同じ檻に閉じ込めておくという手段もあるくらいには厄介な生物なのだ。
「! んっ、ぅ、くぅ……」
 下半身に侵入し、直接的に自身を刺激してくるそれに、表情では毒付きながらも、身体は素直に快感を味わっていた。
 ――性欲。呪いで肉体が全盛期の頃まで一気に若返った彼が手を焼いているものの一つである。年老いてすっかり忘れていたその獣欲は、こうも煩わしいものだったのかと、起きる度に自身を慰めながら苦笑い混じりで痛感していた。
 絡み付かれ上下に動かれ、頭をもたげ始めた自身の先端に、細い触手までもが伸びてくる。垂れてきた先走りをじゅぷじゅぷと美味しそうに啜る音が、静まり返った森に響く。
「はっ――あっ、ひっ、ぃ……んんぅ!」
 湧き上がってくる気持ちよさと、魔力を吸われる得も言われぬ感覚に嬌声を漏らす口にも触手が入り込み、遠慮もなく律動する。じくじくと湿った触手の先端に熱を持った口内を嬲られ、抵抗の意思を見せる金色の瞳には反射的に涙が浮かぶ。

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 程なくして、くぐもった喜悦の声と共に、辛うじて動く胴体ががくがくと震えた。精が吐き出されるのを待ちわびていたかのように触手が先端に吸い付き、糧としていく。
 無理矢理に促された結果とはいえ下等な生物の養分にされる、という事実に高い自尊心が傷付く実感を覚えつつ、眼下に見える歪に膨らんだ楕円形の部分がある触手は、きっと卵を抱えているのだろう、と他人事のように冷ややかに分析していた。
畳む
 

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